太地 -くじらの町- [旅]
(くじらの博物館)
戦後すぐの日本、動物性タンパク質の47%が鯨肉でまかなわれいた時代があった。
僕が小学校の頃は、鯨の竜田揚げが給食に出た。
鯨肉と言えば、今もそのイメージが強い。
ここに、「くじらの博物館」がある。
古式から近代に渡る捕鯨の歴史が展示されている。
ここは、トンネルも、バス停も、風力発電も、マンホールも...
みんな、鯨、くじら、クジラ、Whale....
クジラづくしの町だ!
そんな太地の漁港を見下ろす場所に、「漂流人記念碑」が建っている。
(漂流人記念碑)
明治11年12月24日、1頭の背美鯨(せみくじら)を追って犠牲になった百十余名を悼んで建てられたものだ。
“大背美流れ”と云われた大惨事、400年続いた古式捕鯨の衰退が始まった。
「深重の海」は、この惨事において海に殉じた男達の壮絶なドラマを描いた長編。
近代の捕鯨には賛否両論あるが、日本の食文化の担い手として、古式捕鯨に生きた人たちのことも知って欲しい。
深重の海 (新潮文庫) (直木賞受賞作品)
- 作者: 津本 陽
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1982/12
- メディア: 文庫
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