イザイホウ [島の映画]
南城市(沖縄県)にある、沖縄本島最高の聖地、斎場御嶽(せーふぁうたき)から、
久高島
が見えた。
久高島は、琉球を創った神『アマミキヨ』が天から降りてきて国づくりを始めたという、琉球神話聖地の島。
2003年の12月に一度だけ訪れたころがある。
沖縄本島から5km沖にある、青い海に囲まれた小さな島。
この島では、12年に1度
イザイホウ
という神事が行われていたが、1978年を最後に途絶えてしまった。『イザイホウ』は、30歳から41歳の島の女性が神になる神事で、4日間の本祭を中心に1ヵ月余の時をかけて行われていたそうだ。
今日、
神話の島・久高「イザイホウ」1966年の記憶
というドキュメンタリー映画を観た。
半農半漁で暮らす、当時の島の様子が記録された貴重な映像だ。
遠くの海にまで漁に出て行く男達の無事を祈るために、島を守る女達が神女となる神事だった。
映画の中で、男達は大島(奄美大島)や七島(トカラ列島)まで漁に出かけて行くことがあり、時には、その島の女性と結ばれることがあったと言っていた。
僕がよく行くトカラの島の友人が、『祖父は久高島の人だ』と言っていたことを思い出した。
トカラの島に、エラブウナギ(ウミヘビ)を獲りに来て、島の女性(祖母)と結婚してそのまま居ついたそうだ。その友人は今もエラブウナギを獲っている。
また、島と島の話が繋がった....
2月6日(2015年)まで、渋谷のアップリンクで上映しています。http://www.uplink.co.jp/movie/2014/34130
網走番外地 波之上篇 [島の映画]
(フェリー波之上@2013)
昨夏(2013年)、新しくなった”フェリー波之上”に乗れるように島旅のスケジュールを組みました。
その時の話は、⇒ ココ
この薩南の夜行便は、何度乗っても胸躍るお気に入りの航路です。
ところで、タイトルにある『網走番外地』と『波之上』、この何の関係もない2つのキーワードが繋がる面白いものをみつけたので、その話を...
セピア色の薄香(うすか) ~あなたへ~ [島の映画]
(薄香港)
香料の丁字を染料に用いた色の一つで、白茶に少し赤みがかった薄い茶色のことを”薄香(うすこう)”と呼ぶそうだ。
平戸島の北西の大きな湾の奥まったところに同字の、
薄香(うすか)
という小さな港町がある。
”高倉健”主演の映画、
あなたへ
の舞台になったところ。
通常、平戸港から出港する”的山大島”行きのフェリーが、この日は悪天候で”薄香港”からの出港となったため、健さんになった気分で町を散策してみた。
(ロケ地マップ)
町を散策するには、観光協会が作成しているロケ地マップが役立つ。
今、フェリー待合所ではロケ当時の写真も展示されている。
これは、倉島英二(高倉健)が泊まった『濱崎食堂』。
濱崎多恵子(余貴美子)も、濱崎奈緒子(綾瀬はるか)もいませんが...
『冨永写真館』の前で、健さんが佇む姿が印象的だった。
『そよかぜ』は、大浦吾郎(大滝秀治)が船頭を務めて散骨を行った漁船。
この映画は、大滝秀治の遺作となった。
一歩裏道に入るとこんな風景が...
映画のシーンを思い出しながらの町歩き、薄香(うすこう)のようなセピア色が似合うそんなひっそりとした港町だった。
ちなみに、英二が手紙を手放すシーンに出てきた白い灯台は、同じ長崎県の
伊王島
にある灯台。
この画像は、五島列島行きのフェリーから撮ったもの。
(フェリー待合所にいた健さん)
先日、高倉健さんに文化勲章が贈られることが決まりましたね。
寅さんの島旅 [島の映画]
10/12(2013年)からBSジャパンで始まった、
土曜は寅さん!
『男はつらいよ』全48作が毎週土曜日の夜放送されます。
(以前、NHKでもありましたね)
破天荒でむちゃくちゃだけど、どこか憎めない寅さん。
古きよき時代の日本の美しい風景も描かれていて、どこかノスタルジックな気分にさせられます。
毎回変る、マドンナも楽しみです。
ところで、寅さんは日本各地を放浪していて、もちろん島にも行っているわけです。
ということで、どこの島に行ったか気になったので、島がロケ地になっている作品をピックアップしてみました。
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第3作 1970年 『男はつらいよ フーテンの寅』 新珠三千代
種子島(鹿児島県) ... 種子島に渡る船上でのシーンだけですが...
第6作 1971年 『男はつらいよ 純情篇』 若尾文子
福江島(長崎県)
第12作 1973年 『男はつらいよ 私の寅さん』 岸惠子
天草(熊本県) ... 映画の冒頭でカバンをまちがえるシーン..天草の松島港?
第13作 1974年 『 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』 吉永小百合
伊豆大島(東京都) ...ラストで、歌子が伊豆の大島の養護学校(藤倉学園)へ赴任したシーン(寅さんは来島していない)
第20作 1977年 『男はつらいよ 寅次郎頑張れ!』 藤村志保
平戸島(長崎県)
第25作 1980年 『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花』 浅丘ルリ子
沖縄本島
第26作 1980年 『男はつらいよ 寅次郎かもめ歌』 伊藤蘭
奥尻島(北海道) 、大毛島・島田島(徳島)...ラストの鳴門のシーン
第27作 1981年 『男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』 松坂慶子
大崎下島(広島県)、対馬(長崎県)
第31作 1983年 『男はつらいよ 旅と女と寅次郎』 都はるみ
佐渡島(新潟県)
第32作 1983年 『男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎』 竹下景子
因島(広島県)...ラストシーン、しまなみ海道ができて連絡線もなくなるという話で。
第35作 1985年 『男はつらいよ 寅次郎恋愛塾』 樋口可南子
中通島(長崎県)、天草(熊本県)
第36作 1985年 『男はつらいよ 柴又より愛をこめて』 栗原小巻
式根島(東京都)
第39作 1987年 『男はつらいよ 寅次郎物語』 秋吉久美子 五月みどり
賢島(三重県) 松井真珠店を訪ねる場面。
第46作 1993年 『男はつらいよ 寅次郎の縁談』 松坂慶子
志々島、高見島、小豆島(香川県) ラストの富丘八幡宮は小豆島
第48作 1995年 『男はつらいよ 寅次郎紅の花』 浅丘ルリ子
奄美大島、加計呂麻島(鹿児島県)
第49作 1997年 『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』 浅丘ルリ子
沖縄本島
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寅さん、いろんな島を訪ねてますね...
僕が今まで行った島の中で、寅さんの映画に出てきた場所を...
徳浜(加計呂麻島)
第48作で、満男(吉岡秀隆)が泉(後藤久美子)に愛を告白した浜。
浜の入り口には、こんな看板が立っていた。
諸鈍には、リリー(浅丘ルリ子)が住んでいた家も残っていました。
青砂ヶ浦天主堂(中通島:新上五島町)
第35作で、マドンナ(樋口可南子)の祖母の葬儀が行われた教会。
ザビエル記念教会堂(平戸島)
第20作で、寅さんがマドンナ(藤村志保)とミサに訪れた教会。
寅さんや映画のワンシーンに出会うのも島旅の楽しみです。
春にゴンドラ [島の映画]
沖縄本島と大東島を往復する、
フェリーだいとう
昨年の島旅日記にも書きましたが、南大東島では、このゴンドラで船に乗り降りします。
詳しくは、下記に...
http://simayoibito.blog.so-net.ne.jp/2012-06-02
先日、発売されたBEGINの新曲、
春にゴンドラ
は、そんなゴンドラでフェリー乗船し、春に巣立っていく子供達の旅立ちの歌。
この歌が主題歌になっている映画、
旅立ちの島歌 ~十五の春~
がもうすぐ公開になります。
沖縄では、今日(4/16)にプレミアム上映会が開催されたようです。
映画の中で唄われている、”アバヨーイ”というボロジノ娘達の唄は感動的でした。
映画とは無関係ですが、淡路島のゴンドラには、
くまのPさんが一人で乗ってました...